なにが“赤”なのか、ずっとわからなかった

2025年4月15日火曜日

学校での見え方の違い 色の見え方

t f B! P L

 

私が「色覚異常」だと知ったのは、かなりあとになってからのことです。

でも、思い返せば子どもの頃から、学校の中で“なんかよくわからない”ことがいくつもありました。

その時は、まさか自分の「見え方」がちがっていたなんて、想像すらしていませんでした。




🧪「赤くなったらOKだよ」がわからない

理科の実験でリトマス紙が「赤くなったら酸性ね」と先生に言われても、
その“赤”がどこなのか、私はいつもわからなかった。

みんなが「なったー!」と盛り上がっているのを見て、私は黙ってうなずいて、真似していた。


🎨 美術の授業がちょっとこわかった

「もっと鮮やかな色を使ってみよう」と先生に言われるたび、
私は何が“鮮やか”なのか、どう変えればいいのかわからなかった。

絵の評価がいつも低くて、「センスがないのかな」と思っていた。


📋「赤で書いたとこ、大事だよ」が見えなかった

黒板の赤チョークは、私にはいつも、背景に溶けて見えた。

「大事なところ」が見えないって、どこかで「取り残されている」ような気がした。


🚩 体育のビブスで混乱

「赤チームはこっち!緑チームはあっち!」

でもその2色が、私にはあまり違って見えなくて、何度も間違えた。

「そっちじゃないよ〜!」と笑われるたびに、なんだか申し訳ないような気持ちになった。




「なんでわからないんだろう」と思っていた

先生や友達が言うことに、「うん」と返しても、本当はよくわかっていないことがたくさんあった。

「私だけが、何かできてないのかな?」

そんな不安を、誰にも言えずに飲み込んでいました。




今ならわかる。それは“見えていなかった”だけ。

あの頃の私は、「色が見えていない」ことにすら気づいていなかった。

でも今ならわかります。色で伝えられても、見えてなければ、伝わらないことがあるって。




Color:Reから、伝えたいこと

色覚異常は、「見え方のちがい」であって「できないこと」ではありません。

でも、色だけで説明される世界の中では、子どもは「わからない自分」を責めてしまうかもしれません。

だから、もしあなたのまわりに「何となく理解が遅い子」がいたら、

その子はもしかしたら、“色が見えていない”かもしれない

そんなときは、「色じゃなくて、ことばや形で伝える」ことを、ちょっとだけ思い出してくれたらうれしいです。



#色覚異常 #学校の困りごと #色の見え方 #ColorRe #先生へ届けたい

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プロフィール

色覚異常の社会人。 普通の生活ができないわけではないけど、色覚が普通にハンデになることも多い。 何か同じように気になる人がいれば共感して一緒に考えたいと思っている。

どうして自分だけが? 色覚異常と“遺伝”という目に見えないつながり 「なんで私だけが、色がわからないんだろう?」 子どものころからずっと不思議だった。 家族に色覚異常の人はいないし、誰にもそんな話を聞いたことがなかった。 でも、...

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