色覚異常へのやさしさが心苦しい時

2025年4月22日火曜日

見え方の体験談 仕事での見え方の違い

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気を遣ってくれるのはありがたいけど… 色覚異常への“やさしさ”が、ちょっと苦しく感じたときの話


「〇〇さんは色、わかりづらいと思うので、こっちで補足資料つけておきますね」

そう言われたとき、私は「ありがとうございます」と笑顔で返しました。

でも、心のどこかで、すこしだけモヤモヤした感情が残っていました。




やさしさが、ありがたい。でも、ちょっとしんどい。

色覚異常であることを伝えてから、 職場の人たちは気を遣ってくれるようになりました。

グラフに文字ラベルをつけてくれたり、プレゼンで色だけに頼らない説明をしてくれたり。

本当にありがたいことです。
感謝しています。

でも、ある日ふと気づきました。
「配慮」が“線引き”に感じてしまう瞬間があることに。




特別扱いに感じる瞬間

「色がわからない人向けに」と、私だけに説明を追加されたとき。

「色覚異常の人がいるから配慮しますね」と、打ち合わせ中に話題にされたとき。

もちろん善意なのはわかっているけれど、
それが“私はみんなと違う存在なんだ”と強調されてしまうように感じることもありました。




困ったときにさっと助けてくれる、それがいちばんうれしい

私が本当にありがたいと感じるのは、

  • 「これ、見にくくない?」とさりげなく聞いてくれる
  • 「必要だったら言ってね」と一言だけ添えてくれる
  • 特別扱いせずに、でも気づいたときに静かにサポートしてくれる

そういう自然なやさしさが、いちばん心にしみます。




Color:Reから伝えたいこと

色覚異常に限らず、“配慮される側”って、意外と気を遣っているんです。

ありがたい、でも申し訳ない。
やさしい、でもちょっと気まずい。

そんな気持ちのバランスをとるのって、案外むずかしい。

だから私は、
「やさしくされること」よりも、「理解されること」を大切にしたいと思っています。

目に見えない不便を、なかったことにしないで。
でも、必要以上に特別なものにもしないで。

そんな“ちょうどいい距離感”が、もっと広がっていきますように。



#色覚異常と配慮 #やさしさの距離感 #ColorRe #違いに気づくこと #共に働く社会へ

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プロフィール

色覚異常の社会人。 普通の生活ができないわけではないけど、色覚が普通にハンデになることも多い。 何か同じように気になる人がいれば共感して一緒に考えたいと思っている。

どうして自分だけが? 色覚異常と“遺伝”という目に見えないつながり 「なんで私だけが、色がわからないんだろう?」 子どものころからずっと不思議だった。 家族に色覚異常の人はいないし、誰にもそんな話を聞いたことがなかった。 でも、...

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