色覚検査って、何を質問されているのか分からない・・

2025年4月23日水曜日

色覚検査

t f B! P L

色覚検査で“異常あり”と言われた日 色のテストが教えてくれた、自分の“見え方”。


「この中に数字が見えますか?」

検査担当の先生にそう言われて渡されたのは、 緑や赤の点で描かれた丸い図柄。

でも、私にはそこに数字らしいものは見えなかった

というより何を質問されているのかよく分からなかった。

その日、私は色覚異常の可能性ありと診断されました。




色覚検査ってどんなもの?

色覚検査にはいくつかの種類があります。ここでは代表的な3つをご紹介します。

① 石原式色覚検査表


最もよく知られている検査です。 色のついた点で描かれた円形の図を見て、その中の数字や線を読むテストです。

✔ 赤緑系の色覚異常の有無をチェック
✔ 学校健診や企業健診でも使われる
✔ 数字が読めない場合、色覚異常の可能性が高い
 
📌 概要
  • 世界的にもっとも広く使われている色覚検査 
  • 多数のカラフルな点(色相差)で構成された円形プレート  
  • 中に数字や線が隠されており、それが読めるかどうかで判定 
🧠 判定できること
  • 主に**赤緑系の色覚異常(1型・2型)**の有無を簡易的に判断 
  • 色覚異常の有無は分かるが、程度や詳細なタイプは不明
📝 実施方法
  •  1枚ずつプレートを見せられ、書かれている数字を答える
  • 問題数は24枚〜38枚ほど(簡易版もあり)
メリット

  • 短時間・低コスト・誰でも簡単に実施できる
  • 小学校や企業健診などでもよく採用される

注意点

  • 照明条件や印刷状態で見え方に差が出る
  • 視力が低い人、読み書きが苦手な人には不向きなことも
  • 色の“見え方の傾向”は分からない


② パネルD-15テスト


色のついたキャップを、色味の近い順に並べる検査です。

  • ✔ 色相感覚の傾向や重症度がわかる
  • ✔ 眼科や職業適性検査で使用
  • ✔ 並び方の“軌道”から見え方の特性を分析

    📌 概要

    • 15個の色付きキャップを、見た目の色順に並べる検査
    • 「色相(色味)の連続性」が正しく把握できているかを見る

    🧠 判定できること

    • 色相の識別能力を確認(特に赤緑系・青黄系の異常の傾向)
    • 色覚異常の“タイプ”と“重症度”の目安をつかめる

    📝 実施方法

    • 固定された基準色(Anchor)からスタート
    • 残りの14個を順番に並べていく
    • 並び方の“軌道”を分析することで色覚異常のタイプを判断

    ✅ メリット

    • 色覚の傾向や重症度がある程度明らかになる
    • 説明しづらい“見え方のズレ”を可視化しやすい

    ⚠ 注意点

    • 一般的な学校健診では使われない(医療機関で実施)
    • 少し時間がかかる/配色がわかりにくい人には混乱しやすい


③ アノマロスコープ


赤と緑の光を混ぜて黄色と一致させる検査。 高精度な診断が可能ですが、実施できる施設は限られています。

  • ✔ L錐体とM錐体の感度を数値化
  • ✔ 正確な色覚タイプの判定が可能
  • ✔ 医療機関や研究用として使用

    📌 概要

    • 非常に精密な光学機器を使って色のマッチングを調べる検査
    • 対象者が赤+緑の比率を調整して黄色と一致させる課題

    🧠 判定できること

    • L錐体とM錐体(赤緑)の反応比率の精密な測定
    • 「1型(赤)」「2型(緑)」の区別と重症度まで明確にわかる

    📝 実施方法

    • 円形の光を2分割表示:上が赤緑の混合、下が基準の黄色
    • 上下が見た目で一致するよう、赤緑の比率を微調整する

    ✅ メリット

    • 色覚異常の「タイプ」+「重症度」まで科学的に診断可能
    • 研究や職業適性の判断基準にも用いられる

    ⚠ 注意点

    • 検査器が非常に高価・実施できる施設が限られている
    • 時間がかかり、検査環境の整備も必要



検査を受けて分かったこと

色覚異常と診断されたとき、最初は「自分に何か欠けている」と思ってしまいました。

でもそれは、病気ではなく、“見え方のバリエーション”なんだということを、 検査後に先生が丁寧に説明してくれて、少し安心できました。

色覚検査は、私にとって「自分を知る」大きなきっかけになりました。



Color:Reから伝えたいこと

色覚検査で「異常あり」と言われても、それは終わりではなく始まりです。

見え方に気づくことで、生活や仕事の中でどう工夫していくかが見えてきます。

自分の見え方を知ることは、自分を大切にする第一歩。

そして、それは誰かを理解するためのヒントにもなります


#色覚検査とは #石原式検査 #色覚異常テスト #ColorRe #自分の見え方を知る

このブログを検索

ブログ アーカイブ

プロフィール

色覚異常の社会人。 普通の生活ができないわけではないけど、色覚が普通にハンデになることも多い。 何か同じように気になる人がいれば共感して一緒に考えたいと思っている。

どうして自分だけが? 色覚異常と“遺伝”という目に見えないつながり 「なんで私だけが、色がわからないんだろう?」 子どものころからずっと不思議だった。 家族に色覚異常の人はいないし、誰にもそんな話を聞いたことがなかった。 でも、...

QooQ