どうして自分だけが? 色覚異常と“遺伝”という目に見えないつながり
「なんで私だけが、色がわからないんだろう?」
子どものころからずっと不思議だった。 家族に色覚異常の人はいないし、誰にもそんな話を聞いたことがなかった。
でも、あとになって知った。
色覚異常は“遺伝”によって受け継がれることが多いということを。
色覚異常の多くは「X染色体」による遺伝
日本人男性のおよそ5%、女性では0.2%が何らかの色覚異常を持っています。
その多くはX染色体にある遺伝子の変異が原因です。
- 男性はX染色体を1本しか持たない → 異常があればそのまま発現
- 女性はX染色体を2本持つ → 一方が正常なら多くは“保因者”にとどまる
つまり、女性が気づかないまま保因者であることも多いのです。
家族にいないと思っていた。でも記憶をたどると…
「うちは誰も色覚異常なんていないよ」と言われて育ったけれど、
祖父が「赤点のテスト、文字が見づらかったな」と言っていたのを思い出した。
あのときは冗談だと思っていたけれど、 もしかしたら、それが“ヒント”だったのかもしれない。
将来のこと、子どものこと、ちょっとした不安
自分が色覚異常だと知ったあと、ふと考える。
「自分の子どもにも遺伝するかもしれない」
そんな不安がよぎることは、正直あります。
でも、私は思うようになった。
“どんな見え方をしていても、自分らしく暮らせるように”
そんな社会を、言葉でつくっていきたいと思うようになった。
Color:Reから伝えたいこと
色覚異常は、あなたが悪いわけではありません。 それはたまたま、生まれつきそうだっただけ。
遺伝という言葉は、なんだか冷たく聞こえるかもしれない。
でも、私はそこに“見え方がつながっていく命の物語”を感じています。
そして今、自分の見え方を知っている私は、 誰かの「不安」にそっと寄り添える存在になれるかもしれない。
それは、受け継いでいける新しい希望のかたちです。
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